Haji-Textile-Art
糸・布からはじまる制作のこといろいろ
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2011
07/21
Thu
音を紡ぐ―ワークショップ
今年の前期に、某大学の授業で行ったワークショップ(WS)
「音を紡ぐー織物ー」
琴演奏家、今西玲子さんの
「float- sleeper hallucination-」
という曲をお借りして、この音の印象から、織物をつくるというWS
時間の制限があったので、WS実施一週間前に曲を配り、一週間、一日一回、この曲を聴いた印象をスケッチ(絵or言葉)して、WS当日に持参してもらい、そのスケッチをもとに10名くらいのグループで、織物をつくってもらった。
10分ほどの曲を3部に分け、約10名×3班、クラス全体で、一曲分の織物をつくる。
布をつくる為に織るのではなく、経糸を時間軸と見立てて、音を紡いで織込み、織物で楽譜をつくる。
れいこさんの曲は、琴の音が余韻を残し、何層にも重なりあって、抽象的でとてもイマジネーションをかき立てられる。
学生たちも、自由に曲を解釈し、織物に託していた。
糸を紡ぐ、織るという動作は、手を道具にした巧妙な技術に基づいた行為。
アンドレ・ルロワ=グーランによると、技術とは「記憶によって提示され、脳と物質環境のあいだで生み出され」、連鎖的に組織された「身ぶりと道具」のことである。
手を道具とした技術を用いて、音から感じた世界観を行為の痕跡―織物ーで表現する、というプリミティブな行為をやってみる、というのがテーマ。
学生達は、はじめは慣れない手つきながらも、時間が進むにつれ、作業に没頭しているようだった。
最後の鑑賞の時間には、前に作品を展示して、照明をあて、曲を聴きながらの鑑賞。
さっきまで織っていたものが、展示した瞬間、立ち現れてくるものがある。
あの瞬間のグッとくる感じ。みんな感じてくれている様子だった。
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